チームクニミツ

2023 RD7 autopolis GT 450km RACE QUALIFYING

ROUND7

2023 AUTOBACS SUPER GT Round7 AUTOPOLIS GT 450km RACE

予選日:2023年10月14日決勝日:2023年10月15日
サーキット:オートポリス 天候:予選:曇/ ドライ  決勝:晴れ/ ドライ順位:公式練習:7位 予選:8位 決勝:9位

前回の第6戦SUGO以降、一気に秋が深まった日本列島。搬入日こそ半袖でも過ごすことができたオートポリスだが、日没後は気温がぐっと下がり、思った以上に肌寒さを感じるレースウィークとなった。

予選日の早朝は雨に見舞われたことで、サポートレース中の路面にはウエットパッチが残る状況ではあったが、午前9時25分から始まった練習走行では、ウエット宣言も出されずドライコンディションの走行が可能となった。しかしながら、存分に路面が回復したとは言い難く、セッション開始とともにコースに向かった牧野任祐選手は、計測1周だけを済ませてピットイン。その後、20分弱のあいだ、ピットに留まった。

先のSUGO戦の決勝中にGT300との接触を受けてクラッシュを喫したNo.100 STANLEY NSX-GT。全損により、モノコックおよびエンジンを新たにして今大会に臨むことになる。また、決勝中にアクシデントに遭遇した山本尚貴選手は、現在も精密検査入院中のため、このオートポリスおよび最終戦のもてぎを欠場。これにより、代わって木村偉織選手が牧野任祐選手とともに、No.100 STANLEY NSX-GTのステアリングを握る。一方、チームでは、「フッカツヲマツ!」というメッセージを車両やヘルメットに貼って山本選手にエールを送るとともに、牧野選手のシリーズタイトル奪還を果たそうと、いっそう士気を高めることとなった。

改めて走行を始めた牧野選手は、その後、持ち込みのセッティングやタイヤの確認を兼ねて周回。セッション開始から30分ほどで木村選手にバトンタッチした。GT500での初レースを迎える木村選手は他チームからのエントリー経験はあるものの、予選、決勝を担当するのは今回が初めてとなる。よって、公式練習からいきなり”全力走行”するかのようなハードルの高いミッションが課せられることになったが、牧野選手そしてチームスタッフとしっかり連動しながらチームドライバーとしての任務を果たそうと尽力した。

公式練習では、その後も牧野選手と木村選手が改めてステアリングを握り、その後のGT500クラス専有走行枠では、木村選手がアタックシミュレーションを担当した。なお、このセッションでのチームベストは、牧野選手が序盤にマークした1分33秒786。7番手のタイムとなっている。

午後になると日差しが遠のき、上空には薄曇が広がる。午後3時33分にスタートしたGT500クラスの予選Q1では、気温18度、路面温度23度と、公式練習と似通ったコンディションとなった。No.100 STANLEY NSX-GTのアタック担当は牧野選手。公式練習中は、大役に臨む木村選手を熱心にサポートする姿が印象的だった牧野選手だが、Q1ではタイミングを見計らってアタックを開始。1分32秒038をマークして2番手へ名を刻んだ。その後、他車がタイムアップしたため、最終的には4番手通過となったが、今大会に向けて急ピッチで仕上げられたクルマをうまくコントロールするパフォーマンスを披露したといえる。

Q2進出を果たしたNo.100 STANLEY NSX-GT。当然のことながら、アタックを託された木村選手の両肩には大きなプレッシャーがかかることに。公式練習で得たフィーリング、そして牧野選手からの心強いフィードバックを活かしつつ、アタックに向かった木村選手だったが、1コーナーでブレーキをロックさせる。

自身が出走したQ1では、NSX-GT勢としてトップタイムをマーク。”先輩”としての1日を終えた牧野選手は、開口一番に「前戦のクラッシュからクルマを直してもらい、シェイクダウンのような形になったが、トラブルなく1日を終えることができた」とチームスタッフに感謝を伝え、「精一杯、決勝も頑張りたい」と笑顔で語った。そして、無事に予選日を終えた木村選手。初めてづくしの1日を振り返り、「タイヤの温め方はじめ、アタックに入るまでの組み立ては改善できたと思います。1コーナーのブレーキに向けてマージンを取っていたのですが、予選でのプッシュでロックさせてしまいました。情けない」と悔しさをにじませた。しかし、450kmの長い戦いに向けては、「接触なく無事に終えることで、新たな発見もあるはず。頑張りたい」と意欲を見せた。