前日の搬入日から秋晴れに恵まれたもてぎ。日中は穏やかな秋の日差しに恵まれたが、朝早くには霧が立ち込め、サポートレースがディレイする状況だった。幸いにして、午前9時25分からの公式練習には何ら影響もなく、セッションがスタートしている。
しかしながら、朝の冷え込みが残り、気温は15度、路面温度は18度という低い状態。また路面コンディションも良いとは言えず。しばらくピットで待機し、まず牧野任祐選手がコースインした。路面やクルマの持ち込みセット、さらにはタイヤのフィーリングなど、さまざまな確認作業を進める一方、ピットにクルマを戻して微調整を重ねる牧野選手。開始から30分を過ぎて、前回からチームドライバーとして出場する木村偉織選手へとスイッチした。木村選手も自身のスティント中にピットインを繰り返すなど最終決戦に向けて調整を繰り返したが、GT500専有走行では、牧野選手が再びコースイン。スタート時と比べ、気温は6度、路面温度は12度も上昇するコンディションとなったが、アタックシミュレーションで1分37秒399を刻み、8番手につけた。
午後からも好天が続き、小春日和の中、午後2時20分、予選セッションが始まる。GT500クラスQ1は午後2時53分にスタート。気温23度、路面温度28度のなか、アタックを担当する牧野選手がタイヤパフォーマンスを引き出して、チェッカーラップの周に1分36秒225をマーク。No.100 STANLEY NSX-GTはホンダ勢トップとなる3番手通過を果たし、Q2に向けての弾みをつけた。
続くQ2は午後3時31分から。日はすっかりと傾いているが、気温22度、路面温度27度とほぼQ1と同じコンディション。前回に続き、木村選手が担当する。牧野選手のパフォーマンスに力をもらった木村選手は、タイヤをしっかりと発動させてアタック開始。1分36秒721を刻んだ。だがライバル勢の躍進もあり、No.100 STANLEY NSX-GTは6番手から決勝レースを迎えることになった。
なお、もてぎは、昨年の最終戦で、牧野、木村(GT300)両選手ともポールポジションから優勝した”験の良い”サーキット。牧野選手は「公式練習の走り出しでは、うまくいっていない部分もあったが、予選に向けて調整することができた。アタックもうまくいって良かった」と手応えを感じていた。また、チーム監督から「予選では3列目までのグリッドにつきたい」のリクエストに応える走りを見せた木村選手。「牧野選手のアジャストのおかげで、いいクルマになった。ドライブしやすく、いいアタックができた」と安堵の表情だったが、「自身としてはまだトップとはまだ差があるので、もっと研究して決勝に臨みたい」と躍進を誓った。